もふもふ
損害論についてのおススメ書籍です。
弁護士・公認会計士である横張先生らが執筆されたものです。
企業間取引の紛争において、主たる争点が損害論になることが実務上散見されます。
裁判官であれば会計に強いかと言うと、そうではありません。
司法試験や司法修習の必須科目ではなく、実務に出るまでに会計を勉強したことがある裁判官は、少数ではないでしょうか(今は昔と異なり法科大学院があり、会計・企業財務論の講義があると仄聞しているので、若手の裁判官の中には、会計に詳しい方もいるかも知れませんが。)。
基本的に、損害論には絶対の正解はなく、当該主張の「合理性」の戦いになることが多いです。
そうすると、専ら訴訟の勝敗は、訴訟代理人の巧拙によるところが大きいといえます。
本書籍は、これまで会計を勉強してこなかった法律家に対し、営業損害算定の着眼点を分かりやすく解説するものです。
比較的規模の大きい企業間の紛争だと、営業損害の算定について、公認会計士の意見書が出てくることも散見されますが、その意見書作成の費用は、高額となることが多いです。
中小企業間の紛争であれば、そこまでの費用をかけることができないことも多いでしょう。
営業損害算定の着眼点を把握するために、まず一読してみることをおススメします。
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